担当者インタビュー
次世代製品プロジェクト植木さん
ーMLシリーズ開発のきっかけをお聞かせください。
二次電池業界のお客様へ訪問した際に、「電池製造装置の蝶番に銅・亜鉛が含有しているため、摺動部からそれらの金属粉が電池内に混入しないよう、蝶番の真下にゴミ受けを設けている」との話を伺いました。電池製造において銅や亜鉛などの特定物質は製品不良の原因となるため徹底して排除しなければならず、お客様もゴミ受けだけでは対策が不十分だと理解されていましたが改善策がなく、お悩みの様子でした。弊社の製品の中でも目的に叶う製品のバリエーションが少なかったため、二次電池製造装置にお使いいただける、材質に銅・亜鉛を使用しておらず、さらに金属粉の発生がないメタルタッチレス仕様の製品開発を進めることにしました。
ー製品化する上で難しかったことはありますか。
MLシリーズは金属摺動部に樹脂部品を挟むことで金属同士の接触をなくしています。製品の使用方法に合せて、金属部品と樹脂部品とのクリアランスを設定する必要があり、シビアにし過ぎると製品の組立てが困難になります。そのため、金属部品側で調整するか樹脂部品側で調整するか、製品によってバランスを取ることが難しかったです。
また、例えば密閉用ハンドルのように締込みを必要とする場合は、樹脂部品を取付けたことにより製品の摺動性が非常に滑らかとなり、せっかく締込んだ状態のハンドルが樹脂により緩んでしまう問題が発生するため、緩みが出ない構造改善に苦労しました。
ー設計で気をつけたところはありますか。
お客様が設計変更しなくても部品の交換でML化ができるよう、取付け寸法などは現行品をベースにしているため、樹脂部品を組込むスペースが限られています。そのため、追加工によって極端に強度が低下しないよう工夫しました。例えば、重い扉を支える重量蝶番であれば、樹脂を挟んだことで現行品の耐荷重から著しく強度が落ちないようにするため、耐荷重用の材質を選ぶなど、現行品のスペックに沿った樹脂部品の選定を行いました。
ーML仕様にすることが難しい製品はありますか。
新規設計であれば大概のものは創れると思います。しかし、従来品と同じ構造のままML仕様にしてほしいというような場合には、物によっては製作が難しいことがあります。
例えば、スプリング蝶番のように圧縮コイルばねを用いた製品は、ばね同士の金属接触を防ぐための樹脂を組込むスペースがないため、ML仕様への対応ができません。ばね自体をコーティングしたとしても、従来よりも性能が落ちる可能性が増すのでお薦めしません。また、錠前など各々の部品の寸法精度が厳しいものは、コーティング処理の厚みの影響により作動に影響を及ぼす可能性が極めて高くなります。
現在お使いいただいているタキゲン製品のML化をご検討される場合は、製品ごとに最適な改良方法をご提案しますので、最寄りの支店にご相談ください。ご要望に応じて、取付け寸法はそのままに、新製品としてお創りすることも可能です。

一次電池
完全に放電したら捨てる使い切りの電池
例:乾電池

二次電池
充放電して繰り返し使える電池
例:代表的なものとして、電気自動車用バッテリー、パソコン、デジタルカメラ、スマートフォン、電気シェーバーなどに使用されているリチウムイオン電池
製品情報
MLシリーズを導入したお客様の感想

電池製造時に銅・亜鉛などの金属異物混入を気にする必要がなくなった。

金属異物混入が原因で不良が発生した場合に、MLシリーズが使用されている箇所は不具合発生の原因となる可能性から除外されるので、安心して使用できる。

従来品と取付けに互換性があるため、対策の必要性がある箇所は簡単にMLシリーズへ交換ができる
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